営業的な視点の持ちにくさ
ホールスタッフが営業的な視点を持ちにくい理由は、いくつかの要因が影響しています。
■業務の成果が目に見えにくい
一般企業における営業職や販売職では、自分が提案した商品が売れたり、売り上げに貢献したりと成果が分かりやすく現れますが、ホール接客業務では「お客様遊技の黒子」「機械の不具合を処理する」「台の清掃」という要素が表面上、強いため、売り上げに貢献しているという感覚が得にくいです。
そのため、自分が会社の利益にどう貢献できるかが見えづらく、営業的な視点を持ちにくくなります。
■業務内容が単調になりがち
ホールでの業務は、特に自分から行動しなければ、「巡回をする」「台清掃する」「台の不具合対応をする」「コールランプがついていないか確認する」といった”呼ばれてから行う”作業が多くなりがちで、業務内容が固定しまうことがあります。
そのため、売り上げを増やすために何か工夫をしたり、新しいことに挑戦したりする余地が少なく感じてしまい、営業的な視点を持ちづらくなります。
■「接客」という意識が薄れやすい
お客様へのご案内業務や台清掃業務などにおいては、短時間のやり取りのために、深い接客の意識が持ちづらいことがあります。例えば、台の清掃などはお客様が快適に遊技するために大変大切な業務ではあるものの、お客様とのコミュニケーションが「失礼します」「ありがとうございました」といった短い言葉で終わってしまうことが多いものです。
日々そのような対応を繰り返すだけであれば、お客様との関係性を築きにくいため、営業的な接客の意識を持つのが難しくなります。
■カウンター業務が「接客」ではなく、繰り返し業務になってしまう
賞品カウンター業務は、お客様が遊技後の「賞品交換」担当であり、売り上げに直結するような営業活動には捉えにくい面があります。お客様がすでに遊技した後の「交換」であるため、直接「遊技して(買って)もらう」ことに意識が繋がらず、繰り返しの事務的な業務になりがちです。
一方で、多くのカウンタースタッフはその営業的な大切さは頭では理解しているものの、行動に移せているスタッフは少ないものです。やはり、その結果が見えずらいため、目の前の処理を優先し、営業的役割・営業的大切さの優先順位が上がってこないのです。
■役割・業務が固定化しがち
営業的な視点は「お客様のニーズに応えること」で得られることが多いですが、”呼ばれてから”対応する業務に慣れてしまうと、ニーズに合わせた提案やサポートを行う機会が少くなってしまいます。
さらに、お客様に良かれ・・と思ってしたアドバイスがクレームに発展することもあり、スタッフとしては自分から提案したり、お勧めしたりすることに及び腰になりがちです。
ホール業務の中には「お客様の困りごとに対応して解決する」ことで満足度を高められる仕事が数多くあるのですが、いつのまにか、鈍感になってしまい、営業的な発想を持ちにくい習慣を作ってしまいます。
こうした理由から、ホール接客業務では営業的な視点を持ちにくい傾向があります。
サービスマイスター制度では、半年ごとに試験を行うことが可能です。
スタッフの中に今述べたような状況が生まれる前に、スタッフの目線を上にあげられるようにサービスマイスター制度を活用ください。
サービスマイスター制度を活用し、少し意識を変えることで、例えば「お客様が気持ちよく帰れるように」「次にまた来たいと思ってもらえるように」と考え、接客を見直す機会を定期的に設けてください。
繰り返し行っていくことで、営業的な感覚を持つことも可能なのです。