サービスマイスター認定資格制度について
再来店・顧客満足向上を目的とした接客スタイル構築が可能になります
0.どのような試験なのか?
【サービスマイスター認定資格制度】2007年からスタートし17年の歴史があります。のべ受験者は1万人を超えました。スタート以来「また受験したい」割合はおおよそ80%を維持。半数以上が自分の意志で受験され、自発性・モチベーションが高い傾向があります。
1万人を超えるホールスタッフを見てきて感じることは、「成長への情熱」が厚く、そして「成長をサポートすることに喜びを感じるスタッフ」が多いことです。サービスマイスターで良い結果を残したスタッフは、組織の中でも活躍し、営業部門に進んでも、管理部門に進んでも責任ある仕事を任されています。能力あるスタッフを発掘し、成長を促し、組織への発展へと結び付けていきましょう!


1.試験の流れを知りたい

2.試験の詳細を知りたい
①事前講習会
- 事前講習会は試験に向けた「キックオフ」の役割を果たします。おおよそ、試験日より1ヶ月以上前に設定します。
- 事前講習会では、一夜漬けの受験にしないために「受験までの計画」をイメージいただきます。
- 各階級の受験をされる場合、受講は必須です。参加できない場合は受験資格がありません。
- 各等級の最初の受験では、協会による事前講習会の受講が必須です。
- 各階級の2回目以降の講習会の実施は、「社内講習会」での実施が可能です。社内で「社内講習会」を実施される場合には、費用はかかりません。
■事前講習会の内容(例:シングルスター)
- 計画的に物事を進める習慣をつける。
- ホールスタッフの役割を再確認
- 接客に対する本人の意識を高める。
- 提案型・ご要望対応型の接客を身につける。
- チームでの接客を身につける。
- 接客ロールプレイングの進め方と実践
②受験準備(試験までの1ヶ月間)
- 事前講習会で立てた計画に基づき、1ヶ月間、受験準備をします。目標を持つ喜びを知ることや日常の接客力や育成力のレベルアップを図り、人材を教育・育成する土壌を定着させるねらいがあります。
- 御社の中で受験準備を促すような声かけや朝礼・終礼での練習をおすすめします。
■受験準備のねらい(例:シングルスター)
- 事前講習会で感じた「新しい視点」での接客を1か月間、実践にて試してみる。挑戦することのおもしろさ、仕事のやりがい、誇りなどを感じてほしい。
- 計画的に物事を進めることで、受験後の開放感、達成感を感じてほしい。
- 職場の仲間と一緒に取り組むことで、一体感、連帯感、帰属意識を高めてほしい。
■具体的な取り組み例
- 勤務終了後に(10分でも20分でも)資格テキストや自社の接客基準を再確認し、受験仲間と勉強やロールプレイングの練習を行う
- 1店舗から少人数で受験する場合→全員集まれる場合は受験をしないスタッフも巻き込んで勉強会を実施する。
- 1店舗から多くのスタッフが受験する場合→早番・遅番メンバー単位、もしくは、小グループ単位で勉強会
③試験実施
- 試験時間:筆記試験<50分>、実技試験<シングルスター:10~15分程度><ダブルスター:15~20分程度><トリプルスター:20分~25分程度><トリプルスター・コーチ:30分~40分程度>
- 時期:試験は、「春~夏(1月~7月)」期、「秋~冬(8月~12月)」期の年2回実施しています。この期間の具都合の良いタイミングで受験いただけます。※具体的なスケジュールは当協会と事前にすり合わせをお願いしています。
- 場所:10名以上の受験者が集まれば、御社指定の場所で実施させていただきます。(例:御社のホール、本社、研修所など)※当協会~試験実施場所までの交通費は実費でご請求いたします。
- 人数:15名程度/1日まで受験が可能(受験階級によって変動があります)です。15名を超える場合には、複数日数に渡って試験を実施させていただきます。
- 時間:10名受験でおおよそ2時間~3時間程度の拘束時間を想定ください。
④結果発表
- 発表:試験実施1か月後に御社の試験担当者に結果をお知らせします。受験者への結果通知では、今後のサービス改善に活かせるように、点数だけでなく「良い点」「課題点」を具体的に記述します。
- 面談:結果票に基づいて、面談を実施させることをお勧めしています。理由は、振り返りを行うことで、現場における接客サービスの質を上げる効果が高いからです。
- 合格:筆記試験と実技試験の両方が40点以上で合格です。また、同じ「期」で次の階級へのステップアップはできませんので、次の「期」までしっかりと準備をして、チャレンジをしてください。
- 不合格/科目合格:不合格であった試験(筆記試験・実技試験)を再度受験いただきます。原則、同じ「期」での受験はできません。現場で研鑽を積んで、次の試験に臨んでください。
- 科目合格の有効期限について:「筆記」または「実技」の片方のみ合格した場合、約2年間(科目合格した試験を1回目として、5回目に開催される試験まで)、合格科目の試験が免除されます。

※「筆記」または「実技」の片方のみ合格した場合
約2年間(科目合格した試験を1回目として、5回目に開催される試験まで)、合格科目の試験が免除されます。例えば、第三期(2008年秋)に「シングルスターを受験し、筆記のみ合格した」場合、第七期(2010年秋)までに「シングルスターの実技に合格」すると、シングルスターに認定されます。

3.合格後に更新は必要なのか?
①シングルスター・ダブルスター
- シングルスター・ダブルスターには更新制度はありません。
- ただし、ホール様の雰囲気維持や接客レベルの向上を目的に、毎年受験されている会社さまもございます。
②トリプルスター・トリプルスターコーチ
- 更新制度がございます。
- 有効期限は、試験に合格してから約2年(資格を取得した試験を1回目として、5回目に開催される試験まで。合格後4期の間が「更新期間」)です。
- その期間中に更新試験に合格してください。例)35期初回合格⇒39期までに更新試験を受験し、合格すること。
- スキル証明:2回の更新を合格されると、以後の更新は必要なくなります(最初の合格も計算に入れた場合には、合計3回の合格が必要です。連続ではなくても可です)。合計3回の合格であなたのスキルはあなたの中に定着したと判断し「スキル証明書」を当協会より発行いたします。自信を持って指導に臨んでください。

- 更新期間中の更新受験は、「実技試験」のみです(筆記試験はございません)。
- 更新期間を過ぎた場合、または更新期間中に合格できなかった場合には、次回の試験は筆記試験から再度受験いただきます。
- 更新期間を過ぎた場合には、トリプルコーチの受験には進めません。必ずトリプルの筆記試験・実技試験の両方に合格してから、トリプルコーチの受験をしてください。
※トリプルコーチへの受験を継続している場合は、当該受験期を期間更新します。例)トリプルスターコーチ受験者が初回試験で「不合格」となった場合
その不合格となった期をトリプルスター更新期間の始めとしてカウントします。不合格でも更新期間中に受験されていれば期間更新していきます。その理由は、成長のための研鑽を続けていることだけでも効果があると考えるからです。

- 「トリプルスターコーチ実技」「プレゼンテーション(2年間の活動について)」を行います。
- プレゼンテーションとは、コーチ試験合格後の活動(最長2年間の活動)について、
1. 組織づくり活動(人材育成活動)2. お客様づくり活動(接客サービスアップ活動)3. 生産性向上活動(業務改善、売上・利益アップ活動)
- 1~3の内容から選択し、プレゼンテーションを実施いただきます。
- 更新試験の合格基準は、「実技試験+プレゼンテーション」の合計点数が80点以上です。
- 更新期間を過ぎた場合には、プロフェッショナルの受験には進めません。必ずトリプルスターコーチの筆記試験・実技試験の両方に合格して、プロフェッショナルの試験に進んでください。
③もし、トリプルスター/トリプルスターコーチを更新しなかったらどうなるの?
- その資格がなくなるわけではありませんが、過去のある時点でその階級に合格できたという能力と実績があったということです。より上の階級を受験したいと思った場合には、現階級を受験し直す必要があります。
- 例えば、トリプルスター保持者が更新期間中に更新試験を受験しなかった場合、コーチ受験の場合には、トリプルスターを再度受験(筆記・実技両方)し、合格する必要があります。
- 例えば、トリプルスター保持者が更新期間中に更新試験を受験し、不合格となった場合、コーチ受験の場合には、トリプルスターを再度受験(筆記・実技両方)し、合格する必要があります。
- 同階級の初回を含めて3回合格するまで、「スキル証明」を手にすることはできません。
- さらに上の資格を目指すなら、更新するか、更新期間中に次のステップへお進みください。
④プロフェッショナル
- プロフェッショナルに更新制度はございません。
- その理由は、プロフェッショナル資格を合格した、そのスキルを活用して、御社内の制度運用を実務として携わることになるからです。あなた自身の評価を真摯に受け止め改善に努めてください。
4-1.FAQ~試験前・試験について
Q:実技試験に「ロールプレイング」とあるが、何をするのですか?
A:
ロールプレイングとは、実際に起こりうる状況を想定した練習(体験)をすることで、実際にそれらが起こったときに対応できるようにする訓練方法です。
試験で設定される「状況」は受験者ごとに異なり、トラブルが起きてコールランプを押すところであったり、食事休憩のために席を立たれるところであったり、賞品交換をするところであったりします。受験者はお客様の行動や言動にあわせて、実際にホールで行うのと同じように、お客様役に対して接客を行います。
実技試験で行うロールプレイングでは、行っていただいた接客に対して、①状況を把握した上で、②お客様の気持に共感しながら、かつ③店舗ルールにも則ってお客様に最適な提案ができか、そのスキルを判定します。
Q:ロールプレイングと実務では状況が違うので、練習しても意味がないのでは?
A:
お客様役とスタッフ役に分かれてロールプレイング練習を行うことで、現場での一般的なサービスをはじめ、お客様とよい関係を作るためのヒントや経験を得ることができます。
「この対応は感じがいいなと思った」「声が聞き取りにくかった」などの意見を交わしたり、「この対応をすることで状況がどう流れていくのか」を体験したりして、「これは良いのでは」と思った点や改善した点を実際に接客に活かすことで、現場のみで経験する場合よりも速く、さまざまな経験を積むことができます。
スポーツでも、試合に出るのに練習をしないチームはありません。試合で結果を出すためには練習が必要で、現場でのサービスのためにロールプレイングでサービスを練習を練習することは、それと同じことなのです。
Q:お客様から色々なご要望をいただくことは現場で少ないのに、練習をする必要があるのですか?
A:
協会では、以下の2つの理由から、練習する必要があると考えています。
①高い目標を意識するため
皆さんが行っている現場での接客サービスにはまだまだ可能性があります。なぜなら、お客様が感じていらっしゃることは多様だからです。お客様が望むことを提供し、お客様に喜んでいただくことは接客サービス職の醍醐味です(場合によっては、感謝されることもあります)。お客様ともっとコミュニケーションを取り、ニーズをつかめば、お客様を固定客として取り込むことも可能です。
②臨機応変な対応ができるようになるため
接客力は「どれだけ多くの経験を積んでいるか(時間ではなく、種類の多さや深さ)」で決まります。現場に加え、ロールプレイングによっても経験を積むことで、接客力向上をスピードアップさせることができます。
4-2.FAQ~試験後について
Q:接客店舗全体にサービスアップの取り組みを波及させたいのですが
A:
次の二つのポイントを参考にしてみてください。
1.試験前後の期間や試験を利用する
試験期間前後を「サービスアップ活動期間」などとし、皆で接客を見直す機会にすることで、恒常的にサービスに対する意識を高めておくことができます。
また、「一気に全員が受験して終了」すると、「試験に受かったので終わり」と考えてしまうことがあるので、「受験する人数を決め、複数の期にまたがって受験させる」ことをお勧めします。会社全体で「次の目標」が設定できるため、「スター取得者が次の受験者に教える、指導する」という流れができ、緊張感や努力を続ける姿勢を維持しやすくなります。
さらに、このような流れができると、店内で自然に人材育成を行うための土壌作りにもなり、導入の効果も大きくなります。
2.受験後、指導に関する権限や役割を与える
現場管理職の方やスター取得者は、指導する能力があったとしても、「教えたいけれど、自分が言ってもいいのだろうか」「教育担当者が本社にいるし……」などの不安を抱えていらっしゃる場合があります。まずは「現場管理職の方やスター取得者が接客の指導を行う」ということを、一般スタッフも含め、全体に知らせることで、指導しやすい環境ができます。
さらに「現場管理職の方やスター取得者がスタッフに指導をしているか」「指導内容がちゃんと行動に結びついているか」を確認・報告してもらい、現場管理職の方やスター取得者に「自分達には接客指導や監督の役割があるのだ」ということを再認識してもらうことも重要です。
